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小豆を使って草木染めをしてみた

ものづくり

こんにちは、ちまはがです。

年末に母から大量の小豆が送られてきて使い道に困っていたところ、ちょうど捨てる予定のベッドシーツがあったので、小豆を使った草木染めに挑戦してみました。

ちなみにYouTubeにも動画をアップロードしているので、こちらも参考にどうぞ。

そもそも草木染めとは

草木染めは、花、葉、根、茎、木の樹皮など、自然の植物を植物染料として染める伝統技法です。実は、今から150年ほど前の明治時代に化学染料が海外から入ってくるまで、日本ではみんな草木染めをしていました。

染色家・デザイナー MAITOさん – ”四季を染める” 草木染めの新たな挑戦を_作り手インタビューvol.16

このように、自然の素材から色を抽出して染料として使うことを「草木染め」と呼んでいます。

例えば、玉ねぎの皮を煮出して作った染液を使えば、このように布を黄色く染めることができます。

ちなみに、布に色素を定着させるための作業として「媒染」という工程があります。

この媒染に使う材料によっても、仕上がりの色が大きく変わってきます。

例えば「ミョウバン」を使えば先ほどのような鮮やかな黄色に染まりますが、「鉄」を使えば例え煮汁が黄色であっても無彩色のグレーなどに仕上がります。

用意したもの

今回はグレーっぽく仕上げたかったので、鉄媒染の前提で材料を準備しました。

  • コットンのベッドシーツ 53g
  • 小豆 53g(布と同じ重さ)
  • 豆乳 300ml
  • 木酢酸鉄液 15ml

アルミ媒染をする場合は、木酢酸鉄液の代わりに「ミョウバン」を用意します。

ちなみに、手順に関してはこれらの本を参考に勉強しました。

草木染め大全

どんな素材(植物)を使えば、どんな色が出るのかをまとめた一冊。
しかも、生地の種類や媒染方法ごとに変わる色の違いまですべてまとめてくれています。

これさえあれば、素材選びに困ることはなくなるでしょう。

Veritecoの草木染め

「草木染め大全」は色の図鑑という感じで、手順に関してはあまり詳しく解説されていませんでした。

ということで、こちらの本で手順について勉強しました。
媒染方法や色素の抽出方法など、細かな手順の違いを知ることができます。

ということで、早速手順の解説をしていきます!

小豆の下処理

まずは、小豆を水に浸して一晩寝かせます。

水の量は小豆の10倍〜20倍が目安。

今回は小豆が約50gだったので、500mlの水を加えました。

布の下処理

染料はたんぱく質に反応することで、着色されます。

しかし、今回私が使った綿や麻などは「植物性繊維」と呼ばれ、たんぱく質を含まないため事前にたんぱく質を付着させる必要があります。

そこで、布を豆乳に浸しておくことで、たんぱく質を付着させ染まりやすくしておきます。

(シルクやウールなど「動物性繊維」でできた布であれば、下処理は不要です)

まず、ボールなどに豆乳と水を1:1の割合で混ぜます。

この時は「豆乳300ml」と「水300ml」を加えています。

そこに、染めたい布を浸して1時間ほど放置します。

そして1時間後、軽く水でゆすいでかたくしぼったら下処理は完了です。

媒染液を作る

続いて媒染液もあらかじめ作っておきましょう。

今回は木酢酸鉄液15mlに対して水600mlを加えて媒染液を作ります。

布が浸るくらいあればよいです。

小豆を煮る

下準備が終わったら、一晩水につけておいた小豆を15分ほど弱〜中火で煮ます。

煮詰めたら、キッチンペーパーを敷いたボールに煮汁を流して漉します。

そうして、漉した煮汁を再び鍋に戻したら染液の完成です。

布を染める

ここに、先ほど下処理した布を浸して再び15分煮ます。

15分経ってオレンジっぽくなりました。
一度箸で持ち上げて、余分な水分を抜きます。

そして、媒染液へ。

一瞬で色がグレーっぽくなりました。
このまま20分ほど放置したら、一度水洗いします。

ここまで来れば、あとは乾燥させて出来上がりです!

完成

こんな感じに染め上がりました〜!

できるだけ無彩色なグレーにしたかったので、小豆の赤っぽさもなくちょうど良い感じに仕上がりました。

ミョウバンを使ったアルミ媒染液だと、小豆の風味を生かした赤っぽい色味が出ると思います。

ちなみに玉ねぎの皮なんかはもっと濃い色に仕上がるようなので、目的に合わせて素材を選んでもらえるといいのかなと思います。

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