こんにちは、ちまはがです。
今日は、うちのにゃんこ「こにゃら」についてのお話です。
1年前にお迎えしたのですが、ペットショップで購入したわけではなく、野良猫を保護している団体の方から、里親として我が家にお迎えしました。

しかし、元々野良猫だったこともあり、飼い始めてから半年間は近づくだけで「シャー」と威嚇され続け、ひどい時は流血が止まらなくなるほど噛まれたりと散々でした。
「本当に一緒に暮らしていけるのだろうか…」と考えたこともありましたが、1年経った今ではべったりなついてくれています。
(ちなみに、Twitterにも猫との暮らしを垂れ流しています。https://twitter.com/cmhgcmhg)

当時は少しでもこの子が安心して暮らせるように、色々な情報を調べて試行錯誤を繰り返していましたが、半年ほどして少しずつ人に慣れるようになってきていました。
この記事では、人馴れするまでの半年に私が何をしたかを振り返ってみたいと思います。
同じように保護猫の人馴れ訓練で苦労している方へ少しでもヒントになることがあれば幸いです。
1ヶ月目
こにゃらは生後推定4〜5ヶ月の時に、我が家にやってきました。
猫には社会化期(生後2週齢~9週齢頃)という時期があります。
一般的には、この時期に人と接していないとスムーズに人馴れしないと言われています。
こにゃらはとっくに社会化期を過ぎてしまっていたため、当然すぐに人馴れすることはなく…
ケージの中に餌のお皿を入れるだけで空気砲、全力猫パンチと散々な仕打ちを受けていました。
ちなみに、この時はずっとケージの中に閉じ込めっぱなし。

ひとまず、これまで猫を飼ったことがなかったため、1ヶ月目はネットや本で猫について猛勉強しました。
特に、「野良猫の飼い方」という本は本当に役に立ちました。というより助かりました。
野良猫との接し方について、これほど丁寧にまとめられている本はないと思います。
少しでもこにゃらが安心して暮らせるように、猫の価値観に合わせて行動してあげることの大切さを学びました。
ケージに閉じ込めるべきかどうか
ここは議論が分かれるところですが、こちらの本ではケージに入れることを推奨しています。
なぜなら、放し飼いにしてしまうと、近づくだけで逃げ回ってしまい、猫と距離を縮める機会を作れないからです。
しかし、当然ケージに閉じ込められる猫にとって相当なストレスになるため、少しでもストレスを軽減させるためにも、ケージはこのように最低2段のものを選ぶと良いかと思います。
2ヶ月目
1ヶ月経ってもこにゃらは怯えた様子のまま。
依然、餌のお皿をケージに入れようとするだけで、猫パンチ &「シャー」と威嚇してくる有様でした。

なんとか距離を縮められないかと調べていると、「野良猫の飼い方」の中で「ケージの猫に人差し指を近づけて匂いをかいでもらいましょう」とありました。
鼻をチョンとして匂いをかぐ仕草は、猫の挨拶なんだとか。
とはいえ、当時のこにゃらは人間の手を非常に怖がっており、手が近づくと暴れ回ってしまいそれどころではありませんでした。
徐々に手から餌を食べてもらえるようになろう作戦
これは効果があったのかわかりませんが、まずは手への恐怖感を薄めるために、手から餌をあげてみることに。
素手でいくと、猫パンチやら噛み付きやらと危険が多すぎたので、最初は革手袋から始めることにしました。

いけるか??

イテッ!!
こんなことを1ヶ月くらいずっと続けていましたが、少しずつ手から食べてくれるようになりました。
ちなみに、革手袋は「豚革」のものが丈夫でオススメです。全然痛くない。
でもすぐボロボロになるので、1ヶ月で3回くらい買い換えました。
3ヶ月目

そうして、あまり進展がないまま迎えた3ヶ月目。
試しにご飯をあげる時だけケージの外へ出してみることにしました。
すると意外なことがわかりました。
- 思ったよりも逃げ回らない
- 怖い時はケージの中へ自分から戻っていく

思えば、これが転機でした。
ご飯のたびに、少しずつ外に出す時間を長くしていき、ある時おもちゃで誘ってみると、最初はためらっていた様子のこにゃらが、ついに一緒に遊びに乗ってきたのです。

これをきっかけに、外出している時と私が寝る時以外はケージから出してあげるようにしました。
余談ですが、観葉植物などは猫にとって植物は毒になるものが多いので、観葉植物の落ち葉を間違って食べたりしないよう、フェイクグリーンを取り入れるなどの工夫をしました。
こちらも別記事でまとめているので、合わせてご覧ください。

4ヶ月目
そうは言っても、いまだに手を近づけると怯えて逃げてしまう状態。
私がソファに座っている時などは自分から部屋の中を歩き回っていましたが、いざ私が立ち上がって動き回るとすぐにベッドの下などに隠れてしまっていました。
しかし、ケージから出すようにしてから明らかに性格にトゲがなくなったように思います。

この頃から、無理に手でご飯をあげようとするのはやめました。
「人馴れ」を目指すのではなく、こにゃらがこの部屋で、できるだけストレスフリーに過ごせることを意識して生活しました。
例えば、寝ている時はできるだけ物音を立てないようにするだとか、部屋の中を探索している時は驚かせないように私は動かないようにするだとか。

それからは、徐々にこにゃらも部屋の中でリラックスした姿を見せてくれることが多くなりました。
5ヶ月目
そんなある日、私が会社から帰るとこにゃらが急に足にすり寄ってきました!

これは本当に嬉しかった。
今まで、自分から人に近づいてくることなんてほとんどなかったのですが、本当に突然の出来事でびっくり。
それからも、身をすり寄せてくれる機会が増えました。
そしてある時、近づいてきた時に足で体を撫でてみると…

嫌がらない!
なぜか足なら触ることを許してくれるようになりました。(でも手を近づけるとめちゃくちゃ怒る)
しかも、足で撫でている時は、少しうっとりしたおおらかな雰囲気。
これは手で撫でさせてくれるようになるのも時間の問題だと感じました。
6ヶ月目

しかし、依然、手で触ると逃げてしまう状況ではありました。
そこで、ある作戦を決行します。
それは、足で撫でてうっとりさせつつ、こにゃらがよそ見している間に足から手に入れ替えるという作戦。
まずは足から。

そしてみていない間に手にすり替える!

全然逃げない!

バレた!
しかし、この方法でついにこにゃらを手で撫でることができました。
しばらく撫でると気づかれて逃げられていましたが、それも毎日続けていると慣れてきたようで、月末には抱っこまでできるように!

まあこれも途中で嫌がられて逃げられるのですが、もはや手を怖がって逃げていたあの頃の面影はありません。
まとめ

そうして1年が経ちましたが、今ではすっかり懐いてくれています。
改めて振り返ると、3ヶ月目でケージから出してあげたのは英断だったかなと思います。
ケージの中はかなりのストレスになるので、その状態で距離を縮めるのはかなりハードルが高くなります。
外に出して一緒に遊んであげたりすることで、ストレスも解消され、人と接することに対する心の余裕も生まれたのではないかなと、個人的には考えています。

じゃあ最初から出せばいいのかと言われると、そこは微妙なところです。
最初はケージに入れて「ここだけは安全だ」と認識させること。
そして安全な場所から人間の動きを観察させて人がいることに慣れさせることがまずは必要かなと思います。
その上で、外に出してストレスを解消させてあげる、という流れがこにゃらには効いたようです。
猫によって最適解は変わってくるかと思いますが、私たちの半年間の出来事が、同じように保護猫の人慣れ訓練で苦戦している方のヒントになれば幸いです。
それでは。
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